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アカペラ演奏してきます

 ひさびさのアカペラのステージだ。

 日程は10月28日(日)。午前と午後に、異なる会場で演奏することになった。

 

 グループ名は「DeeToes.」(ディートーズ)。混声6人編成の社会人グループである。私のパートはもちろんボイパ。面白い演奏が聴けると思うので、近くに住んでいる人、近くに来る用事のある方はぜひ。 

 

 

「ムサコマルシェ」

 

  時間:11:00〜11:15

  会場:武蔵小山一番通り商栄会

     (武蔵小山駅徒歩5分)

 

 

  会場の「武蔵小山一番通り商栄会」は、武蔵小山駅(東急目黒線)に近接する全長約330m・約75店舗の商店街。ここを会場に年に一度、食をテーマとした「ムサコマルシェ」を開催しているそうだ(今回で8回目)。

 今年は10月27日(土)・28日(日)の2日間開催される。商店街店舗による自慢の商品はもちろん、今年は長野・千葉・新潟・石川といった各地の秋の味覚も並ぶので家族で楽しめそうである。

 28日には有名なお笑い芸人がゲストにくるらしいので足を運ぶ価値は十分にあるんではないだろうか。

 このイベント内で、両日にわたりアカペラのストリートステージが設置される。2日間あわせて10以上のグループが出演する予定だ。われわれDeeToes.は前述の通り28日午前11時から出演する。コピー曲中心に4曲演奏予定。

 

 ※ちなみにこのステージは社会人アカペラサークルBestBeatPertyさんがプロデュースしてくださっています。お世話になります。

 

 

 

「板橋サンシティ祭り」

 

  時間:14:40〜15:05

  会場:板橋サンシティ

     (都営三田線志村三丁目駅徒歩10分)

 

   14棟1872戸が並ぶ日本有数の超巨大団地である。東京ドーム3個分の敷地内にはスーパー、商店街、医療施設、幼稚園まで設置されている。毎年催されるこの秋祭りには団地内外から1万人以上が集まるそうだ。

 屋台がやたらたくさん並ぶほか、メインステージでは団地住まいの人による音楽やダンスなどのパフォーマンスが行われる。DeeToes.はこれに出演する(ちなみにグループのバンドマスター(バンマス)がD棟に住んでいるから「ディートーズ」という名がついた)。

   ここでは8曲を披露する。オリジナル曲をはじめOver The Rainbow、上を向いて歩こう、ドラえもん(星野源のやつ)、アンパンマンなど老若男女をターゲットにしたセットリストでのそむ。以下はセットリストをもとにした練習音源だ。主にバンマス氏による編曲がとても凝っているのでぜひ注目して聴いてみてほしい。

 

    

 

   さてDeeToes.での活動は今年で3年目を迎える。元々はこの「サンシティ祭り」に出演するために結成されたグループだ。例年7月頃から動きはじめ、月一度の練習を数回こなし本番へとのぞむ。合計で最大5回程度の練習はけっして多いとは言えないが、このグループにはクオリティを上げていくためのあるメソッドが確立されていた。

 そのメソッドとはすなわち上記のような練習の録音音源である。毎回マルチトラックレコーダーを用いてライン論音し、バンマス氏がミキシングを行う。その編集音源を、SNS(主にTwitter)で毎回公開するのだ。

 

 まず私たちメンバーは、演奏のたびに毎回「録音されている」という緊張感を抱くことになる。またその演奏がミキシングされた音源として形になることで、外部からの視線を内面化できるのだ。

 つまりミキシングが入った時点で、自分の作品でありながら他人の作品にもなるのである。自分の演奏が、どのようなボリュームで、どのような音色の処理が行われているのか。ミキシング内容を聴きながらその編集意図を推察する行為そのものが、自分をグループ内で相対化するために非常に有効なのである。

 そもそもあらゆるステージは他人(PA)の身体感覚を介してアウトプットされているわけだから、自分の演奏がどのように聴かれ処理されるのかを考えておくことは、演奏するさいの微細な表現に影響するはずである。微細な表現とはそれこそ言語化できない暗黙知の次元の技術のことだ。(「暗黙知」…たとえば自転車を乗るとき、私たちはハンドルを右へ切ろうとする直前、じつは一瞬だけ「ハンドルを左に切る動作」をしている。しかしそんなことは誰も意識していない。暗黙知とは意識しておらず言語化も難しいレベルの知(技術)のことを指す)

 

 ただの告知なのに話がややこしくなってきた。少し柔らかめの内容も混ぜよう(と称して自分語りをする)。

 

 このDeeToes.と関わりはじめて3年目であることはすでに書いた。バンマス氏の音楽的な交友関係をもとに結成されているこのグループのメンバーは皆、子どものころからガッツリと音楽に親しみ、現在もなおアカペラに限らずあらゆる音楽の現場でバリバリ活躍している。

 私は、ほんとうにふとしたきっかけで偶然加入することになったのだが、ボイパしかやってこなかった人間としては、練習中に交わされれる会話の大半が専門的すぎてついていけてないことが多々あった(わかったふりはよくしている)。またよくあるグループのように「練習中ボイパだけ放置」という状況が起こりえない環境であるのも特徴だ。メンバー皆リズムに関しても高度な表現力が備わっており、少しでも油断すればすぐに指摘されるのである。

 演奏曲は、ボイパ的に気持ちいいシャッフルビートや四分打ちの曲はほとんどない。変拍子やラテン調の曲など変則的なリズムばかりだ。相当練習してからのぞまないと大変なことになるからなかなか骨が折れた。しかしそのおかげでかなりスキルアップできたのではないかと思っている。

 この3年間はひたすら成長させてもらえた期間であった。

 

 ボイパの最大の強みとは何か。それは、自分より高度な音楽スキルをもつ人と、交流できることである。

 

 音感や歌唱力だけではけっして測れないボイパならではの魅力を発揮することで、様々な人とコラボができ、触れ合うことができる。それを実感したのがこの3年間だった。またそうして生まれたつながりを、さらに外部へとつなげていくことができるのもボイパの特徴だと思っている。

 とまあ、そんなことを語ってみているのが下記リンクの論考である。漠然とした話に見えるかもしれないが、ボイパプレイヤーにとっていろんな可能性を見出すことのできる文章ではないかと思って書いた。まだ完成していないが、ぜひ読んでみていただければ幸いだ。

 

  ・媒介者としてのボイパプレイヤー

  ・おっくんの「気楽さ」

 

 けっきょくおのれのサイトの宣伝になってしまった。

 ではぜひライブで会いましょう!お問合せはお気軽にどうぞ