徹底した技術追求で、主役を引き立てる楽器となる

ボイスパーカッション奏者・三浦翔

 

 ライブやコンサートの現場を知り尽くし、高い演奏技術と臨機応変な対応力でミュージシャンを支える「バックバンド」は、音楽業界になくてはならない存在だ。

 そんなバックバンドを専門的に務めるプロのボイスパーカッション奏者がいる。自らを「主役を引き立てるサポート役」と位置付ける三浦翔(@shomiura_vp)である。

 三浦はピアノやギターといったアコースティック楽器との共演を中心として、精力的に活動している。「年最大250」というライブ出演回数が、多くのアーティストからの信頼の厚さを端的に証明している。

 今年7月31日に発売された神園さやか(※)のデビュー20周年記念アルバム『You're the One』では、サウンドディレクターを担当した。複数の収録曲で、三浦のボイスパーカッション演奏を聴くこともできる。

 

 このインタビューでは、三浦が考えるボイスパーカッションの魅力や強みのほか、これまでの歩み、今後の展望など多角的に語ってもらった。音楽業界においてボイスパーカッションはどのような立ち位置で、どのような課題を抱えているのか。三浦は極めて高い解像度でそれらを分析し、持論を惜しみなく話してくれた。

 

(敬称略)

 

<プロフィール>

三浦翔(@shomiura_vpボイスパーカッション奏者、ヒューマンビートボクサー。「優しく歌う打楽器」をコンセプトに演奏活動を行う。東京学芸大学アカペラサークルInfini、一橋大学アカペラサークルThe First Cryに所属し、2014年からサポートミュージシャンとしての活動を開始。作詞活動、講師活動も勢力的に行っている。ラジオパーソナリティとして、毎週水曜日朝8時から狛江FM「KOMAE AM "WE"DNESDAY LOVES MUSIC!!」(3時間生放送)に出演中。【主な共演者】神園さやか/宍戸留美/長江健次/久保田洋司/Psalm/慈光/有尾文也(JULEPS)/天宮奈緒(元宝塚歌劇団)/杉真理/斉藤慶/ヒサ絵/田中雄也/lyric note./ふたば ほか多数

 


※…神園さやか/2003年メジャーデビュー。同年末「第45回 日本レコード大賞“新人賞”」受賞。地元広島のJリーグチーム「サンフレッチェ広島」公認応援ソングなどの企画も含め、さまざまな楽曲を発売。またドラマ「水戸黄門」(TBS系列)やミュージカル舞台にも女優として出演。ラジオ番組ではパーソナリティーも担当。音楽を中心に意欲的な活動を行なっている。2020年からは自身で作詞作曲も精力的に行い、シンガーソングライターとして第二章をスタートする。演歌・歌謡曲に馴染んだ自身のルーツとJAZZやR&Bの経験を活かし、「“今”を生きようとする人」の背中を押す歌を作り歌う。(公式サイトより